障害者施設は心身が不調な障害者が利用する施設なので安全管理には細心の注意を払う必要がある。思いもよらない理由で重大な事故が起こる可能性があることから、わずかでも不安要素があれば即、取り除くことが大切だ。
また、障害者の職業訓練を目的にした施設は仕事に必要な道具の扱いにも注意しなければいけない。道具というのは使い方次第だ。正しく使うと役に立つ道具でも、使い方を誤ると大きな事故に繋がる可能性があるのだ。そのため使用する道具の正しい使い方を理解しておくことが重要である。特に機械工作の道具は刃物や鋭い物が多いので、扱い方だけではなく保管方法にも気を配ることが大切だ。大きな怪我を負ってしまうと働く意欲が削がれるおそれがあるので、施設職員は常に目を光らせて不測の事態を避ける必要がある。
障害者施設での事故を防ぐにはバリアフリー化が効果的である。室内の段差を取り除く他、手すりや支柱の設置が障害者の助けになる。転倒時の怪我を防ぐには床にクッションマットを敷き詰め、家具や家電製品の角部分に保護カバーをかぶせるのが良い方法だ。ガラス片や針などの危険物をすぐに発見できるように、クッションマットは明るい色で表面が滑らかな物を選ぶのが望ましい。日常的に使う道具に関しても、軽くて破損しにくい丈夫な材質のものを集めると良いだろう。安全管理は障害者施設の運営で最も注意すべき事柄なので、すべての職員が重要性を理解して取り組むことが事故防止に繋がる。